コロニアル屋根の寿命に影響する要因

コロニアル屋根は、状態が良ければ25年～30年程度の耐用年数がありますが、
一般的には15年～20年程度で葺き替えるになることが最も多いようです。

屋根寿命に影響を与える要因には、雨漏りと経年劣化の２つがあります。

雨漏りが屋根寿命を縮める

コロニアル屋根の寿命を極端に短くしてしまうのは雨漏りです。
雨漏りの原因になる症状として、屋根材の反り（浮き）・ひび割れ・ズレがあります。

・屋根材の反りは、隙間が開くことで雨水が入り込み防水性が低下します。
・屋根材のひび割れは、雨が入り込みやすくなりますが強風により屋根材が飛散することもあります。
・屋根材のズレもひび割れと比べさらに雨水が多く入り込む原因になりますが、強風で飛散するだけでなく滑落により近隣へ被害を与える危険性が大きくなります。
これらの症状が現れるのは、殆どが新築時の施工不良が原因です。

野地板の腐り

コロニアル屋根では、屋根材の反りやひび割れ、ズレなどにより雨が侵入し野地板（下地）が腐ってしまう事で屋根寿命を大幅に縮めてしまうため15年程度から葺き替え時期に入ってきます。

棟包みの剥がれ、飛散

15年前後で起こる棟包みのはがれと飛散

築15年前後になると、強風や台風の影響で棟包みが近隣へ飛散する例が数多く見られるようになります。
これは棟包み内部にある笠木が雨で腐ることが原因ですが、棟包みを笠木に固定するための釘が抜けてしまうことで起こります。（再度笠木が腐らないよう樹脂の笠木を勧める業者もいますが、寿命が近づいた段階で樹脂に変えるのは得策ではありません、お金の無駄です。）

棟包みが剥がれたり、飛んでしまうだけなら屋根寿命にあまり影響しませんが、右端の写真のように棟部から入り込んだ雨でカビが発生したり野地板が傷んでしまうと、やはり屋根寿命を縮めてしまいます。

経年劣化

カラーベスト・コロニアル屋根では、経年劣化の症状として色あせや汚れ、コケ・カビなどがあります。
屋根材の反り・ヒビ割れ・ズレなどは施工不良が原因でしたが、経年劣化は自然現象で起こるものです。
しかし自然現象で起こるものだからと放っておくとやはり様々な問題が生じます。
これらの症状は美観を損なったり、毛細管現象により雨漏りが起こりやすくなります。
塗装すれば見栄えは良くなりますが、塗装が原因で雨漏りする事も多いため、持つだけ持たせて屋根を葺き替えるのが得策です。
屋根は重くなりますが、野地板が傷んでいない状態であればカバー工法することも可能です。

実例で解説

こちらは築17年のコロニアル。
雨漏りして、何度修理しても直らないとご依頼頂きました。

雨漏りを修理した業者は、家を建てた時の屋根屋さんです。
修理方法は、屋根本体やケラバ部分から雨が入らないようコーキングで止めるという方法でした。

雨漏りを止めるため、屋根本体とケラバカバーの隙間に白いコーキングを塗って修理しましたが、ケラバカバーを外してみると中の木がボロボロに腐り虫が湧いていました。

家を建てた時の屋根屋さんは原因が分からなかったようですが、本当の専門業者であれば雨漏り箇所から原因を特定できたはずです。
今回は、初めに屋根を工事した業者と修理した業者が同じだったため、雨漏り原因も修理方法も分かりませんでした。
雨漏り修理を業者に頼んでも直らないのは、専門的な知識やきちんとした施工方法を知る業者が少ないからなのです。

今回の雨漏り原因は３枚目の写真に明らかな証拠が残っています。
それはある加工がされていなかったからだと分かるのですが、ほとんどの業者が同じ工事方法を行っているため原因が分からず修理できなかったでしょうね。

今回は、修理方法が悪く木部まで傷んでしまい再修理が不可能だったので屋根を葺き替えることになりました。
いい加減な修理で野地板まで腐らせてしまうと余計な費用が掛かりますので、腐らせてしまう前にガルバリウム鋼板でカバー工法したり葺き替える方が安く済みます。
しかし、ガルバリウム鋼板屋根となると、コロニアル以上にきちんと工事できる業者の数は減ってしまい僅か１割程度なので業者選びは非常に重要になります。

カラーベスト・コロニアルからガルバリウム鋼板へ葺き替え

屋根の形が複雑になるほど雨漏りする確率は飛躍的に高まります。
雨漏りするかしないかは職人の技術が全てです。
上の写真を見てもお客様には違いが分からないかもしれませんが、何か違うと感じられるのではないでしょうか？
見えない所にも二重・三重の安全策が施されたガルバリウム鋼板での屋根工事です。
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